練習しているのに弾けるようにならない！
2022/03/25
皆さんこんにちは、ソナーレピアノ教室です。
前回のブログではピアノが弾けるようになるためには、とにかく練習をしましょうと書きました。
ですが「練習をしているのにひけるようにならないよ！」という声が聞こえてきそうです。
前回は練習の量に注目しましたが、今回は練習の質をみていきましょう。(今から書きますことは初心者の方向けの記事で、譜読みの方法の説明です)
ある生徒さんとの会話です。
ピアノを習い始めて少し経ったぐらいでしょうか、始めは順調に進んでいたのに、最近少しペースが落ちてきたようです。
難しいのかなと思い生徒さんに、どういう風に練習しているの？と尋ねてみると
「毎日〇回練習しているよ☆」
といったお返事が返ってきました。
毎日弾いているのは偉いね！うーん、でもこれは通し練習ばかりしているんだね…
習い始めたばかりのころは曲も易しいので、始めから最後まで弾く通し練習を毎日数回弾くと、すぐに弾けるようになってしまいます。
ところがしばらく経つと、それまでの片手だけの曲や両手で1つのメロディーを弾く曲ではなく、右と左が別の動きをするようになります。
この辺りから通し練習だけでは弾けるようにならなくなってきます。
たぶんこの段階で先生から部分練習をするように言われてくるかと思います。
ではその部分練習の具体的なやり方を見ていきたいと思います。
部分練習
まず部分練習に入る前に、とりあえず片手ではスラスラ弾けるようにしましょう。
もし片手でスラスラ弾くのが難しい場合は以下の両手の練習を参考にしてください。
また弾けないところが1箇所、2箇所というように数えられる場合と、全体が弾けない場合がありますが、今から説明します1.～4.では数えられる場合を取り上げます。
全体が弾けない場合は5.を見てください。
1.難しいところを特定する
まずは弾けないところを特定しましょう。
特定部分は1小節などのように、短くするほうが良いです。
2.特定した部分だけ練習する。
先ほど特定した部分を出来るだけゆっくり練習します。
絶対に速くしてはいけません。
まずは自分が楽に弾ける速さ(ゆっくり)で弾きます。ゆっくり弾くことに慣れて、間違えずに弾けるようになったら、この部分を徐々にテンポに近づけていきます。
ここでもいきなり速くはしないようにしましょう。必ず徐々にです。
3.少し前から弾く
特定した部分が弾けるようになったら、少し前から弾いてみましょう。
1小節か2小節か、フレーズの切れ目(音楽の流れの切れ目)が良いと思います。
特定部分が弾けるようになったからといって最初から通してしまうと、意外に弾けないものです。
まずは少し前からにして、徐々に慣らしていきましょう。
このときテンポ(本来の曲の速さ)では弾けないかもしれません。その場合は特定箇所を練習した時と同じようにゆっくりから練習しましょう。
4.更に前から、そして最初から弾いてみましょう。
少し前からで弾けるようになったら、更に前から弾いてみます。そして最終的には最初から弾いてみましょう。
このときも3.と同じように、まずは少し遅い速さから弾きます。
遅い速さでひけるようになったら、速くしましょう。
5.全体が弾けない場合
4.までで特定箇所が弾けない場合の練習方法を説明しました。
ここからは全体が弾けない場合の説明をします。
全体が難しい場合、まずは曲をを2小節ずつなどに細かく分けます。
そしてこの細かく分けた2小節だけを弾けるようにします。(やはりゆっくりから練習しましょう。弾けるようになったら少しずつ速くしましょう)
すべての2小節が弾けるようになったら、そのまとまりを4小節にします。
このように次は8小節など、だんだん続けて弾ける範囲を長くして、最後に全体を通せるようにします。
または最初の2小節と次の2小節が出来たら、この4小節を通して弾けるようにし、さらに次の2小節が出来たら6小節通すというように、徐々に長くする方法も良いですね。
以上、特定箇所と全体とを分けて書きましたが、ほとんどの場合、この2つを組み合わせると良いと思います。
まずは全体を細かく分けて練習し、徐々に長くしますが、どうしても弾けないところは、その部分だけを更に練習するといったような形です。
なんだか大変に感じられますが、結果的には通し練習をするよりも短い時間ですむので、時間の取れない方にはとても有効な練習です。
要は自分にとって易しい形に直してから練習するの繰り返しです。
根気よく練習すれば大抵の曲は弾けるようになりますので、ぜひ諦めずにチャレンジしてください。
今日もお読みいただきありがとうございました。