どんな楽器を選べば良いの?①~アコースティックピアノ編~
2022/02/01
皆さんこんにちは、ソナーレピアノ教室です。
今日はピアノを習うときにどのような楽器を選べば良いかを私見ですがお伝えしようと思います。
ピアノを習うのだからもちろんピアノでしょうと思われる方が多いと思いますが、実際に楽器屋さんに行くと様々な鍵盤楽器(グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノ、キーボードなど)が売られています。
どの楽器を選んでも値が張るものですので、後悔がないよう是非ご自分に合った楽器を選んで頂きたいと思います。
今回題名にわざわざアコースティックピアノ(従来のピアノ)としましたが、アコースティックではない電子ピアノと区別するために書いております。
そして今日はこのアコースティックピアノの仕組みから特徴を簡単に説明しようと思います。
ピアノの仕組み
まずピアノ(ここからはアコースティックピアノをピアノと表記します)といえばご家庭にあるようなアップライトピアノ(縦型のピアノ)や学校の音楽室や体育館にあったグランドピアノを思い浮かべる方が多いと思います。
この2つ、形は違いますが仕組みはほぼ同じです。
ヴァイオリンに代表される弦楽器やピアノなどの鍵盤楽器は本体に弦が張られていて、その弦に何らかしらの作用をすることによって音がなります。
弦楽器は弦を弓でこすることにより音が出ますが、ピアノは弦をハンマーで叩いて音がなる仕組みになります。(正確には弦の振動が響板という板に伝わり音が響きます)
下の画像をご覧ください。
まず上の方に黒い部品がありますが、これは音を消す装置(ダンパー)です。
そしてその下に見える沢山の線が弦です。
真ん中から上(右)は3本で1つの音、下(左)にいくと2本、更に低音部では1本で1つの音が出ます。
その弦の下に見える白いもの、これがハンマーです。
鍵盤を押しますとこの一番下にあるハンマーが上がり、上にある弦を打つことによって音が出ます。(鍵盤を離すと一番上にあるダンパーが降りてきて弦を押さえることにより音が消えます)
※ピアノは精緻な仕組みを持った工芸品のようなものです。鍵盤を押してハンマーが上に上がるまでの仕組みは実はもっと様々な部品が使われ複雑に出来ていますが、今日は音の出る仕組みだけにフォーカスして簡単に弦とハンマーだけの説明をしております。
ピアノの特徴
このような仕組みを持つピアノですが、ではどんなことが出来るのでしょうか。
ピアノの最大の特徴は音の音色を変えられることです。
ハンマーの上がる速度、上がり方によって様々な音を出すことが出来ます。
では様々な音とはどのような音なのでしょうか。
例えば柔らかい雰囲気の曲では柔らかい音、緊張感のある部分では鋭い音、堂々とした壮大な曲ではたっぷりとした響きの大きな音など、曲の性格によって使い分けることが出来ますし、更に客席の後方まできこえるように音を飛ばしたりなど様々に操ることができます。また音の強弱も自在につけられます。
このような特徴を持つピアノは特にクラシックを弾くのに1番適しています。
クラシックは同じ楽譜を使い(出版社によって微妙に違いはありますが)、その楽譜を読み込むことによって曲の内容、構成、必要な音を考えていきます。その考え方の違いが演奏の個性に繋がってきますが、その表現のためには自分で出せる音の音色の種類が多いほど、理想の演奏に近づけるのです。(強弱やテンポも大きな要因です)
もちろん、クラシックだけではなくジャズやポピュラー音楽でも表現力の幅が広がります。
このように楽器としての表現力の高さがピアノの長所ですが、最大のネックは価格かもしれません。
ピアノの価格は今、一番安い物でも50万円前後かかります。
先ほどピアノは工芸品のようなものと書きましたが、機械化されている部分もあるとはいえ、多くの部分が人の手によって作られていて、部品も木材や金属など大量に使われています。
このようなことを考えるとピアノの価格が上がってしまうのは仕方のないことなのかもしれません。
更に購入してからも定期的な調律代がかかります。(15000円前後+出張費)
またもし住宅事情などで音を大きく出せない場合などは消音機能をつけなければならないこともあるかもしれません。(消音機能をオンにした時点で電子ピアノの機能に切り替わってしまいます。オフにしていればピアノとしての仕組みが働きます。ちなみに消音機能自体の相場は10万円~20万円のようです。消音機能しか使わない場合は電子ピアノを考えたほうが良いのかもしれません。騒音問題については防音設備の整ったお部屋が1番良いのですが、こちらはピアノよりもお金がかかりそうです)
もう少しピアノをリーズナブルにとお考えの方には中古ピアノという選択もありますね。価格としては30万円代~でありそうですが、1台1台ピアノの状態が違うので価格もかなり違ってきます。格安の古いものですと部品交換など修理が必要になるものもあります。それでも中身はピアノの仕組みですので、最低限ピアノの特徴は兼ね備えています。(ここが電子ピアノと違うところです)
またピアノは一生弾くことが出来ます。たとえ何十年もたって部品が壊れたとしても、その部分を直すことができます。
<注>価格につきましてはご参考程度にお読みください。本当に購入を考えられる場合はよくお調べになられることをお薦めします。
今回はピアノの仕組みと特徴を簡単に書きましたが、まとめると次の通りになります。
- 楽器としての表現力は1番優れている。
- 人件費、材料費が沢山かかっているため高額である。
- 維持費がかかる。
- 日中は音を出しても大丈夫な環境に住んでいる。
- 一生弾くことが出来る楽器である
ご参考までに大手メーカー2社のホームページのリンクを貼っておきます。気になる方は是非調べてみてください。
次回は電子ピアノについてお伝えしますね。
今日もお読み頂きありがとうございました。